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開発事例1:インラインLCD基板シール形状検査装置

開発事例の概要

  • 液晶をガラスパネル内に封止するシール剤の引け・切れを高速全数検査
  • 不良品の適切な後段処理を可能にし、塗布装置の状態変化を適切に察知・調整
  • 製品の歩留まりを大幅に改善し、液晶パネルの生産性向上に貢献

お客様の課題

一般的な液晶ディスプレイは、ガラスパネルの上にシール剤塗布装置で幅200μm弱の枠を描き、その枠内に真空中で液晶材を撒いた上で対になるガラスパネルを貼り合わせた後、シール剤を硬化させて液晶材を封止する、という手順で製造されます。

しかしこの塗布装置は、いわばホイップクリームをノズルから吐き出し続けるような装置のため、塗布状態を機械的に安定させ続けることが極めて難しく、しばしばシール剤の枠に「引け」(塗布量の不足)や「切れ」(塗布枠の途切れ)が発生します。この引け・切れがあると、そこから封止したはずの液晶材が漏れ出し製品不良の原因となるばかりでなく、漏れ出した液晶が製造装置自体にも不具合を引き起こす場合があります。

ある液晶製造企業でも生産ラインに高価なシール剤塗布装置を導入していましたが、当時は塗布したシール剤に無視できない頻度で引け・切れが発生しており、これが製品の歩留まりを大きく低下させていました。ESCOはこの問題に悩まされた企業様から、シール剤塗布装置の後段でシール剤の塗布不良を検査する「インラインLCD基板シール形状検査装置」の開発を依頼されました。

当社の果たした役割

この装置開発において課された要件は、

  1. 全数検査が可能であること
  2. 生産ラインの律速要因にならない、高速な検査が可能であること
  3. 設置スペースの制約に対応できること
  4. 低価格であること

というもの。高速全数検査という要件に加え、後付けで必要となった装置のために予算的・空間的な制約が厳しく、複数台の設置による高速化などが不可能だったことが、要望の達成をさらに難しくしていました。

ESCOはこうした厳しい制約の中で、これまでのノウハウを生かして適切な機構設計を行い、お客様に満足いただける、高性能なシール形状検査装置を開発。この結果、お客様企業の液晶生産ラインの歩留まりを大きく向上できました。また、生産ラインを流れている製品に塗布されたシール剤の状態をこの装置で大量にサンプリングすることで、シール剤の適正な形状範囲を統計的に把握でき、その面からも生産性の向上に大きく寄与できました。

こうしたESCOの経験を通して得られたノウハウは、その後、シール形状検査装置の普及とシール塗布装置の改良という形でFPD(フラットパネルディスプレイ)製造業界に広く浸透し、今日におけるFPD製造業界全体の生産性向上に繋がっています。

開発事例1:インラインLCD基板シール形状検査装置

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